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あの日、ディーヴァは死んだ。
あの子を私は決して憎んではいなかった。
それなのに、私は世界と引き換えにディーヴァを…たった一人の妹を、牢から開放したこの手で今度は殺した。
勝手だね。
責任という言葉を振りかざしてたくさんの人を巻き込んだ。
それでも、もう戦いは終わった。
私の役目ももう終わった。
ディーヴァと刺し違えていれば良かったのかもしれない。
矛盾していることくらい分かってる。
でも、そうすればせめてあの子を一人で逝かせることもなかったの。
私は世界を救っても、たった一人の妹を救えなかった。
家族を失う気持ちを誰よりも知っているはずのこの私は、あの子にも、その子どもたちにもそんな思いをさせてしまった。
それなのに、私は生きることを許された。
どうして?
それは勝者にのみ与えられた権利?
私を愛してくれている人たちがいるのは知っている。
私を待ってくれている人たちがいるのは知っている。
けれどやっぱり、駄目なの。
受け入れることが出来ないでいるの。
だって、気付いてしまったから。
守りたかった世界は、私の知らないところでどんどんどんどん変わっていく。
何もかもが変わってしまった。
私も、世界も、ディーヴァの子どもたちも、みんな、みんな。
何よりもこの世界にあの人はもういないでしょう?
だって
「僕が必要な時は、いつでも僕の名を…」
あなたは確かにあの時そう言った。でも、ならどうして来てはくれないの?
こんなにも名を叫んでいるのに。
こんなにも愛しくなってしまっているのに。
どんなに望まれていても、私は彼らに罪の意識しか感じられないのだと、
私を誰よりも愛してくれたあの大切な人はもうこの世界にはいないのだと、
私は気付いてしまったから。
眠ることには慣れている。
きっと外よりも、こうしている方が心地いい。
繭に包まれる感覚は穏やかで、あたたかくて、一夜限りのあの人の腕の中のようにさえ思えるから。
私はきっともう、あの人しかいらないのだから。
それになんだか身体も重くて、目覚めることがひどく億劫なの。
世界は、私がいなくても、しっかりと、確実に、動き続ける。
だからもう…もう…。
これが…最後のわがまま。
ありがとう
ごめんなさい
このまま眠りにつかせて。
ああ、もしも叶うのなら
この温もりに抱かれて永遠の眠りにつく前に
最後に
もう一度、たった一度だけでいい。
その声を聞きたかった。
名前を呼んでほしかった。
「…ソロモン…」
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スランプ脱・出!!(笑)
5話で思いがけない方向に話が逸れたせいで、ずっとこの6話が書けなかったんですよね(苦笑)。
どっちにしても微妙なもんは微妙(汗)。でもまぁ、開き直ることにします(こら)。
ハジの推理微妙に惜しい…!!(笑)っていうこーとーでー(お前…)
今回は今までやってきた第三者視点ナシで小夜視点のみです。当事者視点が実は一番書き易かったり(苦笑)。
今回のが一番ソロ小夜っぽい気がします(苦笑)。
あーそれから、まだあと1回くらいスランプ来ると思います(!!?)。
そろそろ終盤に近づいてきていますが、最後までお付き合い下されば嬉しいです。(爆弾発言放置)