「…つっ!」

      「傷…痛む?」

    ディアッカが心配そうにミリアリアの顔を覗きこんだ。

    ミリアリアの傷が痛む度に、そうやって彼は彼女の傷に唇を寄せる。

      「…ん…っ大丈夫…だか…ら…」

      「ミリィ…愛してる…」

      「…ばか…っ」

    するとディアッカはわざと拗ねるような口調で囁く。

      「ミリィは…?言ってくれないんだ…?」

      「…うっ…す、好き…よ?ディアッカ…」

    ミリアリアの頬が更に赤く、熱くなる。

     ─こんなにディアッカが好きになるとは思ってなかった。

     ─まさかこの俺にここまで好きなヤツができるとはな。

    愛しい人の体温がこんなにも近い。

    触れた熱が冷めてしまわないように、  

    離した手と手が再び繋がるように、

    二人の想いがぴたりと重なる。

祈るようにして絡み合った熱は、

    いつの間にか不安に空いた二人のココロを満たしていた。

    今度は二人向かい合い、手を繋いで眠りに落ちた。

                    *

    トゥルルルルル…トゥルル…カチャ…

      「はい、もしもし」

      『なんだディアッカ…起きていたのか』

      「…イザーク…当たり前だろ、今日も仕事なんだから。何?お前が電話してくるなんて

       珍しいじゃん。」

      『お前今日から2・3日仕事に来るなよ。』

      「…はあ!!?」

      『あれだ、昨日の騒ぎはな、お前が俺を庇って怪我したことになっているんだ。』

      「あ!?何でそんなことに…!!」

      『当然俺がそう報告したからに決まっているだろう!!ミリアリアがこっちに来ると分かった時でさえ、

次の日のお前はうっとうしかったのだ。ミリアリアに会った時のお前など目に見えている!!

       いい考えだろう!お前は来ないし、お前の上での株は上がる』

      「わ…ちょイザーク、声がでけぇ…ミリィが起きる…っ」

      『それに…まあ、ミリアリアへの礼だ。そういう訳だ、2・3日後の出勤では適当に包帯でも

       巻いてくることだな!!』

      「いや話しを聞け…っておいイザー…」

    ガチャン

      「………」

      「…ん…ディアッカ…?」

      「ああ…おはようミリィ、やっぱ起こしちまったか?」

    ミリアリアがベッドから身体を起こす。

      「電話…?こんな朝から…誰だったの?」

      「ああ…イザークからなんだけど、それが…」

      「…?…」

    ディアッカがその内容を打ち明ける。

      「…………」

    二人は顔を見合わせた。目が合うとすぐさまお互いの顔が赤くなる。

 

    朝の心地よい光が二人を包む。

                                                   END  








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                                                      終わりましたー!!皆様お疲れ様でした。
                                          結局最後は甘くなっちゃいましたね…。まあ元が甘々小説だったんですよ。
                                   サイト開設前に書いたものだったんですけど、気に入らなかったので、流れは同じに中身を大幅に
                                      修正致しました。ここだけの話、元はディアッカとミリアリアは最初から付き合ってました(爆)。
                                                 更新が早かったのは修正文だったからなんですね(笑)。
                                        そういや書いてた時はミリィの「振っちゃった」の回がまだ放送されてなかったんで、
                                                気づけばこの小説は妄想文から捏造文に昇格ですvv(苦笑)
                                    「こんなの裏要素の内に入らねぇよ!!」という物足りない方は8頁目も探してみて下さい(笑)。
                                       当サイトのどこかにあります。…まあすぐ見つかりますよ、管理人は初心者なんで(笑)。

                                                  ここまで読んで下さった方、本当に有難うございました。